午睡と虫養い

観た映画・ドラマの感想。時々漫画と本も。

エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY シーズン1〜7(完結)

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大好きな海外ドラマ『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』が完結してしまいました…!(最終シーズンは、本国では2019年、日本では2020年にWOWOWで最速放送されていました)

先日アマプラ対象になっていることに気づき、年明けから連日最終シーズンであるシーズン7を観てました。ああああ終わっちゃったよ…涙なしには語れない…寂しーい!!

アメリカドラマで私が完走した作品って『NUMBERS』『グッド・ワイフ』くらいでしたが、今回『エレメンタリー』が加わりました。うわーん寂しい。

 

いろんな「ホームズ物」がありますが、その中でも出色の出来だと思うんですよね〜

特にシーズン初期はシャーロックの薬物依存症や破滅的な行動に焦点が当てられていて、ジョーンの付添人としての在り方にはとても考えさせられました。こういった、日本では爪弾きにされそうな立場の人を主人公に据えて*1、真っ向から描いているところ、アメリカ的な側面だなあと思います。もちろんドラマで描かれている依存症患者・付添人の姿が全てではないですが、日本のドラマでそういった関係を目にすることは滅多にないので、とても興味深いです。

アメリカのドラマだと『エレメンタリー』に限らず、薬物依存症やアルコール依存症の人物がちょくちょく出てきますね。日本のドラマでもこうした社会的問題に真剣に向き合って、もっと取り入れて欲しいなと思っているのですが、私はそんな意欲を持った脚本家や演出家は数名しか知らない…いやもっとたくさんいるかもしれませんが…)

 

シーズンも後半に入ってくると、ますますシャーロックとジョーンの絆が深まっていって大変良かったです。こういう距離感っていいよねえ。最終的にはいわゆる普通の男女関係にもなったのかあな?なんて考えたりもしますが、それまでの過程を思うと、この二人の場合はそれはオマケみたいなものかも。

ジョーンも最後には自分の望む自分になれたと思うし、シャーロックは言わずもがなですね。グレックソン警部にした告白には驚きましたが(そりゃジョーンにもみんなにも連絡できねーわな!)ジョーンとの生活で学んだことを生かして、自分の力でまた戻ってきたことはシャーロックにとって今後の活動の大きな礎になるのではないでしょうか。

 

推理物としての『エレメンタリー』も悪くないと思います。もともと私は「頭の良い探偵が鮮やかに解決する」というのが好きなので、あまりに「これはひどい」「無茶苦茶」と思う展開でない限り許容範囲というのもありますが。1話の中でも二転三転するストーリーには、何度も唸らされました。スピーディーさが良いよねえ。(これまた日本のドラマと比べてしまいますが、このスピーディーさを再現できたのは『アンナチュラル』『MIU404』くらいだと思います)

あっそうそう、現代のニューヨークが舞台ということもあり、原作を現代的に脚色されているエピソードがたくさんあるのですが、その脚色も素晴らしい。個人的には「バスカヴィル家の犬」がとても面白かったです。

 

全部で7シーズンありますから結構なボリュームですが、是非是非多くの人に観ていただきたいドラマです。アマプラで全シーズン配信していますから、ステイホームのお供にいかがでしょうか。

 

あーーーそれにしても今後スピンオフとかやってくれないかな!?アーチーとアーサーがコンビ組んでくれたりしないかな!?

 

 

 

*1:オリジナルのホームズ自身がアヘン中毒者というのも大きいとは思いますが