韓国が嫌いで/チャン・ガンミョン
今年の活字1冊目。
生き生きとした一人称口語調に最初慣れなくて苦戦しましたが、それも初めの方だけで、あとはほぼ一気に読みました。面白かったです。
面白かったけれど読んでいてしんどかったのもまた事実。韓国社会も日本社会もどうしてこんなに息苦しいんでしょうね。主人公は国外脱出して自分の手で人生を切り開いていて本当に偉い。しかし国外に道を求めなくてはならないのもなあ。それってどうなんだ。
主人公の選択で一番偉いなあと思ったのは、結婚についての選択。私が主人公だったら結婚してしまっていたと思う。ここでしっかり悩んで痛みを受けながらも自分の選択をしているのが偉い。
「やらないで後悔するより、やって後悔する」とはいうけれど、私は「やって後悔」の方が深い後悔になるんじゃないかと思ってしまって、踏み切れないんですよね。もしくは、踏み出したことに満足して続かない(これが多いかな)
主人公は、「やって、後悔して、それでも自分の選択をし続ける」のが本当に偉い。見ていて眩しい。本人は必死にやってるだけだと思いますが。私も「偉い」とか言ってないで我が身を振りかえれ!って話ですが。
ところで著者は女性だろうと思っていたら、男性で心底びっくりしました。すごい。